不正取引の種類

企業が発行し、その経営や事業など行うための資金を調達する手段の一つである株は、証券取引所の株式市場で売買取引が行われています。

株式市場では、数多くの投資家などが取引に参加することによって、不特定多数の買い注文と売り注文が一定の取引ルールに則った上での投資が頻繁に行われることによって、その相場の価格が市場の原理によって適正に保たれています。
こうした事を、維持し市場に公正性と透明性をつねに与え続けるために、市場規律と金融庁などの監視によって、様々な規制がしかれ取り締まりも行われています。

しかしながら、株式取引ではその利益を求めようとする事から、さまざまな不正行為が後を絶たず、取り締まりの対象になる不正取引がたくさんあります。

こうした規制対象の不正取引には、まずインサイダー取引があげられ、この取り締まりには厳しい処罰も伴っているのです。
インサイダー取引は、株銘柄を持つ企業などの内部事情社が、株価格の変動にかかわる情報を知り、その情報が一般に公表される前に株取引を行って利益を得た場合などが該当します。
これは、利益を求めよう取引をしなくても対象になりますし、またその情報を聞いた第三者が取引を行った場合にも、その第三者も含めて処罰の対象になります。

次にあげられるのが、相場を不正に変動させる行為で、意図的に株銘柄の価格を変動させたり固定することによって、そこから不当に取引を仕掛けていく不正行為です。
こうした行為には、一人や複数人の結託などにより、同一の株銘柄の売買取引を同じ時期に同じ価格で繰り返して行い、株銘柄の価格を誤解させる仮装売買、なれ合い売買と呼ばれています。
また、実際には売ったり買ったりという意思がないのに、大量の売買注文を出してこれを取り消すことによって、ほかの投資家の判断を誤らせるような見せ玉という行為も不正取引に相当します。

このようなケース以外でも、風説の流布という不正行為もあり、これは、例えば株銘柄や、それを発行する企業に対して、その株価を変動を起こす狙いをもって、根拠のない噂や虚偽の情報などを流して、ほかの市場参加者を欺く行為になります。

とくにこの風説の流布は、インターネットやSNSなどが盛んになっている現在では、ちょっとした発言や書き込みなどがこうした風説の流布に相当してしまうことも考えられますので、注意が必要になります。
なお、この風説の流布で不正取引とみなされた場合には、1000万円以下の罰金か10年以下の懲役のどちらかか、もしくは両方を科せられることがあり、これが利益を求めるために行われて実際に取引を行った場合には、その罰金額が3000万円以下になる場合もあるので、気を付けたほうが良いでしょう。