禁止とされている取引方法や手口

さまざまな取引においては、その取引の方法が不正であるために、例えば市場に対して大きな影響を及ぼすことから規制が掛けられたり、禁止とされている取引方法や手口などがあります。

こうした方法や手口といったものは、常に変化を遂げているものであり、また技術や取引のルールなどが向上したり改変されるなどの行為が行われることにより、その手口や方法が規制となる場合もあります。

現在、投資取引の世界では、こうした事によりある取引の方法が、株式市場などの乱高下を引き起こす手口の一つになっているのではないかと、問題になっています。

インターネット網の高速化と、コンピューターの性能の向上、そして、証券取引所の取引システムの増力が招いた問題とされており、現在では不正取引の対象にはなっていませんが、将来的には規制の対象となる手口になるかもしれないものであり、それは、コンピューターのプログラムを利用したHFT(エイチエフティー/High Frequency Trading)、つまりコンピューターの演算能力を用いた超高速取引になります。

このHFTは、人工知能であるAIが組み込まれているコンピュータープログラムを用い、自動的に株式市場の動向相場の状況を見極めながら、一秒間に数千回もの売買取引を繰り返して行う取引の手法になり、株銘柄の価格の変動を察知して、この高速売買を繰り返して小さな利益を瞬間的に積み上げていくという手口になります。

こうしたHFTは欧米では20年ほど前から行われており、実際に欧米などでは、こうしたHFTの取引手口に関して規制を布いているのです。

日本では、2010年に株式市場の売買取引のシステムが増力化され新しいシステムに切り替わりました。
これにより、投資家からの注文の処理をする時間を大幅に短縮することに成功し、これによってHFTの利用も増えることにより現在では、取引の全体の半分以上がこのHFTによる取引であるとされています。

HFTを使った取引は相場の急変動の一因になっているのではないかという声が大きく上がっており、また、AIが一般の個人投資家などの動向よりも先回りして、市場で利益を上げるという取引の手口は、市場の公平性を低下させる取引ではないかという批判も出ているのです。

こうしたHFTなどのコンピューターを用いた取引では、様々な投資取引を複合的に行って、その全体の調整で利益を上げるというロジックも組み込まれているために、例えば欧州での為替の変動によって不利益が出たリスクを回避するために、日本の株取引でこれを取り戻すという取引なども瞬時に行われるために、予測を超えた相場の変動が起こることなどもあり、こうした事が問題になっているのです。